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平成19年度『園芸科学科』学習発表会

2008/2/1(金) 5・6校時 「百周年記念館」
園芸科学科3年 各研究グループ


 恒例となっている発表会を「百周年記念館」で行いました。1・2・3年生の園芸科学科生徒約120名だけでなく、3年生の保護者12名、校長、教頭、普通科の先生方も参加しました。1年生など多くの生徒が熱心にメモを取っていたのが印象的でした。
 ご参加いただきました皆様、これまで様々な面でご支援・ご協力いただきました方々に厚くお礼申し上げます。
 ご参加いただきました保護者の皆様から、感想文をお寄せいただきましたので、掲載しております。お時間が許す限り、お読みいただければ幸いです。


夏用鉢物と冬用鉢物の研究!!

 鉢物の品質向上と開花調整を目的に研究に取り組みました。夏用鉢物(アサガオ)は播種から開花・販売までの生育調査をし、冬用鉢物(シクラメン)は、いろいろな種類の肥料による生育の違いや開花に及ぼすホルモンの影響について調べました。夏・冬の高農のメイン花となればうれしいです。


BTO溶液注入によるモモの果実の変化
 私達は、今までよりももっと美味しい桃を作るために、乳酸菌と有用微生物群を組み合わせて作られた農業用微生物資材「BTO」を土壌に注入して栽培する方法に挑戦しました。今年は昨年の反省から、微生物の餌となる糖蜜を加えてBTO溶液を調合し、1日おいて微生物を繁殖させてから土壌に注入することにしました。そして、BTOを与えない木と果実の品質を比較しました。夏の暑い時期の大変でしたが、果実の品質も向上し、とてもやりがいのある研究でした。

高齢者との園芸交流 〜ケアハウス〜
 6年目を迎えた『ケアハウスゆうステイ岡山』での園芸交流を担当し、今年は涼しさを演出するグリーンインテリアを2度提案しました。6月には、クリスタルゼリーを使ったグリーンインテリアを行い、9月には、空気清浄効果、脱臭効果、根腐れ防止効果のある炭に着目し、炭ボールを使ったグリーンインテリアの作製に取り組みました。配色がやや難しかったものの、涼しげで好評でした。11月には芝人形づくりを行い、今年の交流を終了しました。

新エネルギーの発見Part2―花びらの色素で灯りをともす―
 私たちは先輩方の研究を引き継ぎ、花びらの色素から環境に優しい太陽電池を制作する研究に取り組みました。昨年、花びらの色素が伝導性ガラスにメッキできなかった結果をふまえ、今年は2度煮込む「煮込み濃縮法」を取り入れ、メッキに取り組みました。昨年度よりは、濃い色素がメッキされましたが、電気を伝導できるまでにはいきませんでした。

簡単めちゃうまブドウを求めて〜省力的整房への挑戦〜

一般的にブドウの整房には多くの時間がかかります。そこで整房の時間の短縮をして省力化をめざした整房法を検討することにしました。今回は昨年の先輩の反省を生かして、通常使っている花穂の先とともに、岐肩の先と支梗の3つの部位を使って栽培することにしました。そして、果房の重さ・粒数・糖度にどのような違いがあるか調査しました。


京山中学校との園芸交流
 私たちは、農園芸活動を通じて地域で役立つ活動として、2年生の時から京山中学校との園芸交流に取り組んできました。初めの頃は、なかなか中学生たちと接する事が難しかったけれど、交流するにつれ中学生や先生方と仲良く交流することができました。お茶会をしたときは、中学生から話をかけてきてくれて盛り上がる事ができました。後輩の皆さん、ぜひ受け継いでより良い交流にしてください。

第2の魅力 〜花びらの再利用〜
 私達は、ふれあい市で生花だけではなく、園芸装飾品を販売しようと考えました。そこで、私達が育てているマリーゴールドの花びらを用いて染色を行いました。染める布を5種類用意して、どの布が一番染色に適しているかを調べ、その布を使って小さいクッションを作りました。実際に販売できるようなものはできませんでしたが、研究は楽しくできました。この研究がもととなり、ふれあい市で販売できるような高農ブランド商品の開発が進められることを期待します。

フラワースケジュール 〜栽培の確立と開花時期〜

私たち苗物班は、春・秋のふれあい市において、良質で花色のそろった苗物を販売することを目的とし、本研究に取り組みました。実際に研究に用いたのは、ペチュニアとパンジーです。それぞれの花色ごとの開花時期を調査することで、播種時期を探りました。この研究により、苗物の栽培スケジュールが確立でき、来期からの販売促進に大いに繋がると考えています。


岡山自然流弱せん定〜2年目の挑戦〜
 弱せん定でモモを栽培するプロジェクトに、今年度も秋山氏に指導していただきながら取り組みました。結果は、弱せん定の方が糖度が高く、収量も増加しました。また、樹の着果位置による果実の品質の差が小さい結果となりました。さらに、今年は農業科学科と共同プロジェクトとして、プロジェクト発表の岡山県大会(最優秀賞)や中国大会(優秀賞)にも出場しました。

メロンは美味しくなろうとしている
 マスクメロン栽培を完全に水耕栽培に移行した初めての年に、私たちは先輩方から受け継ぎ、水耕メロン栽培に取り組みました。日々の成育調査や栽培管理はもちろん、新たな取り組みとして、化粧箱やリーフレットの作成を行いました。栽培中は多くの苦労もありましたが、収穫できた時の喜びは格別でした。高農の水耕メロンをもっと多くの人に知ってもらいたいと思います。

切り花の有効利用 〜花の楽しみ方〜
 切り花は、通常1〜2週間すると枯れてしまいます。私たちは、その切り花を有効的に長期保存させるための研究に取り組みました。押し花、ワックスフラワー、埋没乾燥ドライフラワーの3種類に挑戦し、その結果をまとめました。それぞれにメリット・デメリットがあることがわかりました。今回の研究で、新しい技法を学ぶことができ、作品もすばらしいものができあがりました。

フラワー装飾活動を通して

 私たちは、1年間フラワーアレンジメント活動を頑張ってきました。大会では、新たに「ヴァーティカル」というスタイルを学んでの挑戦でした。資格取得では、アレンジメントのほかに花束やブートニアなどを制作しました。そして、全国産業教育フェアでは、フリースタイルという自分の考えたデザインで、高校3年間を『時の流れ』で表現しました。その活動を紹介します。


キウイフルーツの栽培管理
 私たちは、キウイフルーツの栽培・管理を通して、糖度を上昇させ、果実を美味しく食べるために、桃で研究をしているBTO溶液を土壌に注入して、果実の品質に与える影響と、リンゴの品種による追熟の違いを研究してみることにしました。キウイフルーツの追熟を工夫して、おいしく食べられる秘訣をみなさんに発表します。

学校に草花を増やそう
 もっと学校に草花を増やしたい!もっと学校を明るくしたい!という理由で取り組んだこの企画。1号温室の犬走り(西)の空きスペースに、花壇を造ったり、渡り廊下に花プランターを置いてかん水管理や花がら摘みなどに取り組みました。植物の管理はとても大変ですが、花が咲いた時の喜びはとても大きい事が分かりました。

デンドロビウムの栽培の確立と洋ラン利用方法

私たちは高農にある洋ランについて調査し、その中でも先輩達が長年研究してこられたデンドロビウムの栽培形態の確立をめざし研究に取り組みました。生産者からCP苗を導入し、植え込み材料や置き肥の違いによる生育の比較をしました。また、洋ランの利用方法についても調べ、レジンフラワーに挑戦しました。


ナシの年間栽培管理
 私は将来、梨園を経営しようと考えています。しかし、果樹園の梨の樹は苗木だったため新しい栽培方法などを試すことはできませんでした。そこで、まずは梨の樹や果実がどのように成長するのかを理解しようと思い、果実の肥大調査や樹高の計測を行いました。また、果樹園に定植されている4本の苗木の棚作りなどを行い、梨栽培の第一歩を踏み出しました。棚はまだ作成中のため完璧な発表ではありませんが、後輩達が梨に興味を持ち、来年以降、新しい栽培方法を試してくれれば幸いです。

園芸セラピー
 園芸を通じて地域社会で役立つ活動として、5年目を迎えた「自閉症児との園芸交流」と「芝人形の体験イベント」に取り組みました。自閉症児との園芸交流では、サツマイモの苗植えから収穫まで行ったり、トマトのプランター作り、芝人形作りを行いました。芝人形の体験イベントは、まなびピアで160名の方に、高農祭では20名あまりの方に芝人形作りをしていただきました。私たちは、「学び」「練習」してきたことを「伝える」取り組みを行ってきました。

園芸科学科『メモリアル2007』
 各専攻の取り組み、活躍ぶりを写真で振り返りました。生徒たちが生き生きとしている姿がとても印象的でした。


今年度の工夫
 @ 近年では、もっとも多い3年生の保護者の参加(12名)

 A 参加された保護者に感想文の依頼
    現1・2年生の保護者、ホームページ向け

 B 校長先生による講評

 C 礼法指導の徹底
    2月1日1校時

 D 2年生の各専攻より2名が司会進行
    事前練習

平成19年度 学習発表会の『保護者』の感想
キーワード:
  「我が子の成長」 子供の姿の分かる学校  初心者でも分かる
  外部評価(保護者)


 学校から学習発表会への案内のお手紙をいただき、“こんな事もしているんだ”と、少々の驚きとともに出席させていただきました。生徒さん達が何ヶ月も何年もかけて様々な事に取り組み、試行錯誤を重ねながら成果をあげているのには本当に感動しました。発表を聞いていると、“本当によい環境の中で、学校生活を送っているのだな”と、痛感しました。
 高校ともなると、どのような学校生活を送っているのか分かりにくいものですが、高農は開放的で、親近感があり、こういったたくさんの行事を通して子供の姿がよく分かる学校だと思います。参加する機会を与えていただいた先生方に感謝しつつ、今後もこういった機会をたくさん作っていただき、また、保護者の方達にもできるだけ多く参加していただきたいと思います。


 先日の園芸科学科では高校3年間の集大成となる『学習発表会』が行われました。
 たかが3年間で学んだことの「まとめ発表」と甘く思っていましたが、当日のプログラムを見て驚きました。先輩の研究を引き継いだものや自分の将来の夢を実現する第一歩になり得るもの、愛する母校を花いっぱいにするもの、中には高齢化社会をふまえたものなど様々なジャンルの課題を見出していて、添えられたコメントにも専門用語が多く1つ1つ興味を持ちました。
 自分から課題を見つけ、それをどう研究していくか、そして将来的にどう活用していけるかなど、3年間という短い期間ではまとめられそうにないことですが、諸先生方のご指導のもと、パワーポイントを用いて、初心者である保護者にも分かりやすく、発表者の意図することがとてもスムーズに理解できたように思います。
 朝からの予定を調整して参加した私は、我が子の成長ぶりにとても感動しました。この春、卒業して新しいスタートに向かう子供たちによい経験と思い出をありがとうございました。


 園芸科学科3年生の学習発表会は、すばらしかったです。みなさん堂々とした発表態度で、初めと終わりのあいさつも立派で、とても気持ち良かったです。課題はいろんな取り組みがあって、野菜・果樹・花それぞれ興味深い内容でした。こんなユニークな取り組みをしているのかと驚きました。そして、それらを目的・実践・結果・今後の課題と分かりやすくまとめて発表していたので、全く無知な私でも理解できました。
 園芸科学科3年生の皆さんの態度が立派で、まぶしかったです。御指導下さった先生方、3年生のみなさん、ありがとうございました。


 先日、2月1日に3年生による園芸科学科の学習発表会に参加させて頂きありがとうございました。 3年生の皆さんが、それぞれの課題を見つけ、どのように発表したらよいか、大変悩まれたことでしょう。でも、しっかり調べたことを正確に丁寧に落ち着いて話されておりました。どの発表も大変興味深く、色々なことを学び素晴らしい発表会だったと思います。我が子が自分の知らない間に大きく成長したのだと感動しました。みんなで協力しあって、いいものに仕上げるには時間もかかったと思います。
 園芸科学科に入学させて頂き、色々なことが分かり、そして興味が湧いてくれたことに感謝を致します。3年生の皆様が自分の夢をしっかり持てていて、意義深い発表会が無事終わったことで、後輩の皆様が先輩たちのあとをしかり受け継いでくれると信じます。


 ぜひ、学習発表会に参加してみてください。私も出席をどうしようかと思っていましたが、参加して良かったです。子供たちが日頃どんなことをしているのか良く理解できていなかったけれど出席して、約40名の生徒の皆さんが17項目の研究したり、実行したり失敗したりと、生の声で聞けて良かったです。私がおもしろかったなあと思ったのは、マスクメロンに「ピップエレキバン」を貼って、実験したものでなかなかユニークな考えだなあと思いました。その実験結果は残念でしたが、子供も堂々と発表していて、家で見る顔とまた違った一面を見る思いでした。


学習発表会と聞いて、どんなことをするのかよく分からず出席していいのか迷っていましたが、出席して本当に良かったです。子供の話を聞いてはいても実際にどんなことをしているのかは知りませんでした。それが発表会を見せていただいて、それぞれの分野で、皆頑張って勉強してきていたんだなと分かりました。この3年間で、家とは違う、子供の成長した姿が見られました。


 今まで参観日や春・秋のふれあい市などには参加していましたが、子供たちが園芸科学科としてどんなことをしているのかはっきりとは分かりませんでした。
 このたび、2月1日の園芸科学科学習発表会に参加させていただき、3年間子供たちがどんなことに取り組み、自分たちで研究・調査をし、まとめ、発表する姿を見させていただきよく分かりました。
 自分たちの学年で終わらせず後輩にもちゃんと伝えることができ、子供たちの成長をとってもうれしく思いました。これからそれぞれの道に進んでいっても、きっとこの経験が役に立つと思います。ここまでご指導してくださいました先生方に、学校に感謝いたします。親として参加させていただき、我が子の成長を知ることができました。
 ぜひ、来年も3年生の保護者が参加されることをお勧めします。



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