平成30年1月22日(月) 創立百周年記念館
  発表者:3年生全員、及び2年生3グループ、1年1グループ
 
 1年間取り組んできた研究や諸活動について、まとめの発表を行いました。園芸科学科では、課題研究以外のスクールプロジェクトも発表するため、学習発表会と言っています。
 発表題目とその要旨は、後述のとおりです。

①テーマ果樹園の環境整備 3年果樹専攻生

 私たちは果樹園の環境整備を行いました。平山の果樹園は山の中にあり非常に広いためなかなか整備が行き届きません。そこで、ごみの回収・草刈り・階段作り・電柵・看板製作など行いました。結果、果樹園を以前よりきれいで実習がしいやすい場所にすることができました。特に今回一番時間をかけたのは刈り払い機を使った草刈りです。まず先生から機械の使い方を学ぶところから始まり最後には自分たちだけで短時間に広範囲刈れるようになりました。学んでいくなかで気をつかないといけないこともありましたがいい経験になったと思います。これらは後輩にも頑張ってもらいたいです。

②スリーS花壇「お城」3年草花専攻生

荒木さんと2人で農業クラブの全国大会で全国のクラブ委員の方々に見せるために駅にある備中高松城の改装したり3Sの花壇を植え替えてきれいにしました。花壇には主に黄色のビオラをたくさん植えました。毎日1時間以上作業してやっとの思いで完成させることができました。1番苦労したところは、備中高松城の壁になるプラスチック版を切るときにカッターナイフを使用してなかなか切れなくて苦戦しました。花壇の完成品をみてとてもいい感じにできたのでよかったです。

③カーネーションの有効活用 3年草花専攻生

 私はカーネーションの有効活用についてまとめました。鉢物では売れないカーネーションを母の日にあげる動物アレンジメントに活用したり高農のカーネーションの付加価値を高めることができ少しは後輩に残せたかなと思いました。また、ドライフラワーにして、ブーケを制作したりしました。はじめてのことがたくさんありましたが、楽しく取り組むことができました。

④化学合成農薬不使用栽培 3年園芸セラピー専攻生

正影・古米を含めた私たち3人は、昨年度に引き継ぎ、デンプン液剤『粘着くん』を使用したハーブの安全・安心・安定生産に取り組んだ。この取り組みは、時に苦しかったり、つらかったりしたが、継続することを大切に実習した。また、収穫量の増加、害虫被害の減少等が自分たちの励みとなった。このプロジェクトが、私たちの後を受け継ぐ後輩の参考やヒントになれば良いなと考えている。

⑤FFJモニュメントを作ろう 3年草花専攻生

私は10月に開催された農業クラブ全国大会の打ち合わせでこの高松農業高校に来られる方々にモニュメントの鑑賞を楽しんでもらい、思い出に残ってもらえるようFFJマークのモニュメントを作ろうと思った。また装飾する際に、団結力、体力がつくといいなと思ったからである。完成したモニュメントは見事FFJマークのモニュメントに作る事が出来た。

⑥ピオーネの肥大化について 3年果樹専攻生

私たちはピオーネの肥大化に取り組みました。ピオーネは通常ジベレリン処理をすることで粒が大きく種なしになりますが、ジベレリン処理以外で果粒を大きくできないか調べました。粒数を調整した房をつくり、重さ・糖度・果皮色を中心に調べました。その結果、一房あたりの粒数と粒の大きさは思っていたほど密接な関係はありませんでした。また、今年は全体的に果皮色が悪く、小ぶりな粒が多くなりました。粒の数と最も関係があると思われるのは糖度で、一房当たりの粒の数が少ないほど糖度は高くなりました。

⑦テーマ ジップアリーナ装飾  3年草花専攻生

 私は10月25日にジップアリーナで行われた全国大会の大会式典の装飾を担当した。この大会は岡山で47年ぶりに行われたので、体験したことがなく、装飾のデザインや準備の一つ一つが大変だったり、話し合いも上手くできていなくすれ違いが起きたりしたが、見る人全員が綺麗だなと思う装飾が出来て良かった。色々な人と協力して、無事完成できて良かった。

⑧農場の景観整備のための花壇制作 3年園芸セラピー専攻生

私たちは農業クラブ全国大会に向けて農場の景観整備のため温室横のライン花壇制作を行った。老朽化した垣根の撤去、除草などをするところから作業を開始し、最終的にはデザイン案を自分たちで考え、装飾品の配置、花の定植を行った。この活動を通して、三年間で学んできた知識を生かすことが出来きた。また、作業途中でデザイン案の変更をしなくてはいけない場面があり、そういった状況を経験することで臨機応変な行動ができるようになった。

⑨テーマ モニュメントを作ろう 3年草花専攻生

私は10月に開催された農業クラブの全国大会で本校にもお客様が来られるということを知り、「本校に来られる方々に思い出に残るような校内装飾を手掛けたい!」と思い、課題研究で桃のモニュメントを考え、作成しました。モニュメント作りは1年生や2年生の皆さんが手伝ってくださいました。とても良い作品になりました。

⑩ジップアリーナ、吉備路アリーナ装飾プランター作り  3年草花専攻生

 私は、47年ぶりに岡山県で行われる農業クラブ全国大会の会場であるジップアリーナの装飾やプランター作りを担当することになった。そこでジップアリーナを華やかな会場にしたい。また、来場者におもてなしできるような会場にしたいと思いこの活動に取り組んだ。なかなか経験のできない大会の装飾を任せられることになり最初は不安もあり厳しい状態でした。だがその中でもみんなと協力し合うことができ楽しみながら装飾することができた。本番ではお客さんにプランターの写真を撮って頂いたりして華やかな当日が迎えることができた。

⑪ギフトセットができるまで  3年園芸セラピー専攻生

私たちハーブ班3名は土師印刷の社長さんの協力のもと、ギフト箱セットに取り組んだ。この活動はハーブティーをたくさんの人に知ってもらうために今年から始まったものである。箱の上に掛ける「掛け紙」の案を出し、話し合いをして自分たちの思っているような掛け紙にすることができた。また、商品がわかりやすく伝わるにはどうすればいいのかを話し合い「しおり」を作成した。しおりはハーブ班3名だけで案を出し、納得のいくものができた。将来的に、岡山県に来た人に買ってもらえるような商品になったら良いと思う。

⑫花に夢をのせて  3年草花専攻生

 私は、6月に行われたフラワーアレンジメント競技県大会に川上さんと出場した。初めてで慣れない事ばかりで大変だった。3級フラワー装飾技能士検定では、県大会での慣れがあり、3つの課題を落ち着いて制作することができた。フラワーアレンジメントコンテスト全国大会では、参加者全ての作品がどれも完成度の高いものばかりで、勉強になったと共に感動した。挑戦した全てで良い結果を残す事ができ、教えてくださった先生や応援してくれた友達、家族に感謝したい。

⑬キウイの追熟に関する研究  3年果樹専攻生

私たちはキウイの追熟に関する研究を行いました。身近にある果物を利用して手軽にキウイの追熟が行えないか調べました。実施内容は、キウイを果物と一緒にしてパックに入れ密封し、硬度、糖度、食味を調べました。リンゴや柿、バナナなど多くの組み合わせで1週間後からキウイが軟らかくなりました。結果を総合的に見ると、一番おいしく食べることができた果物は、キウイとリンゴ(つがる)の組み合わせとキウイと渋柿(西条)の組み合わせです。反対に、キウイが軟らかくなるのに時間がかかったのは、キウイと甘柿(富有)の組み合わせやキウイのみになりました。皆さんもおいしかった組み合わせをぜひ試してみてください。

⑭耕作放棄との戦い  3年草花専攻生

 私は、耕作放棄を有効利用するために花畑にすることを考えた。面積を求めたり、初めて農機具(管理機や草刈り機)を用いて放棄地を整備した。また、農機具の部品の名前を覚えたり、使い方を知ったり、作業の安全対策なども考えながら作業に取り組んだ。作業中はヘルメットを着用すること、草刈り機を使用する場合、目に石などが入らないように眼鏡も装着するなど、服装も重要なことを知った。いろいろな作業をする中で、今まで経験したことがなかった多くのことを学ぶことができた。

⑮草花ハウス内のラン類の管理  3年草花専攻生

5号ハウス内の整理、ランの分類分け、管理をして栽培しているラン類を開花期に合わせて販売できるように管理をしたら良いと思いました。例えば12月から2月に開花するパフィオペディルムとオンシジウムは冬に販売ができるように管理をするなどと、花の特徴にあった管理の仕方を考えることができました。最後に、ハウス内にまだ販売に回せそうな植物体があったのでこまめに5号ハウスの管理をしたほうが良いと思いました。

⑯福祉的ガーデニング力育成講座 2年園芸セラピー専攻生

私たち園芸セラピー専攻2・3年生は、大人の一般参加者と一緒にガーデニング実習に取り組んだ。高齢者対象、視覚障がい者対象、ストレス対象、車いす対象の4つのテーマにそって決められた花・ハーブ・野菜で花壇づくりを行った。園芸デザインを班ごとに自分たちで考え、意見を出し合い、花壇に苗を配置して植えつけた。ガーデニング時の安全対策なども学んだ。たくさんの方々と交流できて、私たちにとってとても良い経験になった。(なお、1125日の冬花壇づくりには、1年園芸セラピー専攻生も参加)

⑰高齢者とのふれあい 2年園芸セラピー専攻生
 
 今年度、私たち園芸セラピー専攻の2年生は岡山シルバーセンターで施設の利用者と園芸交流を3回行った。園芸科学科のマスコットキャラクターにもなっている芝人形をはじめ、牛乳パックを利用したフラワーアレンジメントなどを作成し交流を深めた。今回の発表では活動の内容や高齢者との園芸交流の中で、私たちが感じた事を皆さんに知って頂き、またこの発表を通して後輩に園芸交流をもっとより良いものにしていってもらいたい。ぜひ、楽しんでご覧ください。

⑱植物工場でエディブルフラワーの生産  2年草花専攻生

温度・湿度管理ができる培養室の一部に植物工場を作った。そこではエディブルフラワー(食べることができる花)の生産を試みている。この研究は草花専攻生の継続研究となっており、毎年少しずつではあるが進展している。今年度はビオラの生産に取り組んだ。1回目の栽培実験では、生育は順調であったがほとんど開花しなかった。花芽が形成されなかった理由を考え、2回目は植物工場を1基増やし、比較しながら現在生産中である。生産したビオラの花は乾燥させ、洋菓子店に販売予定。

⑲植物工場でエディブルフラワーの生産 ~連携による六次産業化をめざして~ 1年草花専攻生

企業「田辺商事」との連携により、生産したビオラの花をドライにし、麹ケーキの上にトッピングして新商品ができあがった。販売認証を受けるために瀬戸内市が「ふるさと創生事業」で取得している「瀬戸内キレイ」というブランドに応募した結果、みごとに当選し「レモンジュレ麹チーズケーキ」という名で登録した。現在、岡山イオン5F「おばあちゃんの台所」で販売している。ぜひ行ってみてください。

⑳ブドウの着色に関する研究  3年果樹専攻生

安芸クイーンという品種は赤いきれいな色のブドウですが、本校で栽培している安芸クイーンは果皮色がよくないものが多く発生します。そこで、一房あたりの粒数を調整することで着色が向上しないか調べることにしました。結果、今年も全体的に着色が悪く、糖度も低いものが多かった。粒数と着色に明確な関係はなかった。着色のしやすさは、粒数や房の数よりも気温などのほうが影響が大きく、今年は夏季に高温が続いたためその影響で着色が悪かったと思われる。

㉑プリザーブドフラワー  3年草花専攻生

私は「プリザーブドフラワー」に挑戦した。カスミソウを使用し、染まり具合などを観察した。うまく染まらず失敗することもあったが、きちんと染まったので良かった。少しでもプリザーブドフラワーに興味を持ってもらえるよう、発表したいと思うので聞いてください。発表を聞いて“やってみたいな”と思った人はぜひ「課題研究」の題材にしてみてください。

㉒メロンの水耕栽培  3年園芸セラピー専攻生

先輩たちが復活させてはや4年、私たちもその意思を受け継ぎ3人でメロン班を結成した。西原誠先生の指導のもと、ほかのセラピーメンバーにも協力してもらいながら3人で暑い中めげそうにもなったけれど、一生懸命メロンを育てた。作業内容や結果や感想などをみんながわかりやすいようにまとめたので、ぜひ楽しんでご覧ください。

㉓インテリアグリーン 3年草花専攻生

 花は主に外で育て鑑賞するものですが、室内でも育て鑑賞することができることを知ってもらいたくてインテリアグリーンという観葉植物やミニグリーンについての研究をしました。植え付けの時が一番ポイントで、根を残さないと育ちにくくなってしまいます。皆さんもぜひ良かったらやってみてください。

㉔スリーSお城復活プロジェクト 3年草花専攻生

小川さんと二人で城を立て直し、全国から来てくれた人たちの記憶に残すために学校から駅までの花壇をいかに綺麗にするか、どうすれば記憶に残るかまでを細かく考え自分たちが今まで学んできた技術を生かし、季節の花や花の個性、見栄えを配慮した花壇やハンギングバスケットを作りました。なかなかの出来だったので全国の方々にも気に入ってもらえたと思います。

㉕桃と梨の調査  3年果樹専攻生

私は桃の着果位置や袋掛けによる果実品質の違いと、昨年の先輩達の課題研究(梨の調査)の引継ぎの調査を行いました。桃では白麗という品種を用い、袋の有無や種類と果実品質の関係、果実の着果位置と果実品質の関係を調べました。その結果、樹の上部から中部の外側の位置が最も良好な果実品質を示しました。また、生産の安定性では袋掛けをすることが必要であるという結果となりました。昨年は梨の落果原因を「炭疽病」仮定しましたが、今年は「疫病」と仮定を立て調査しました。しかし残念ながら、今年も病気によって多くの果実が落下して調査は失敗となりました。

花カレンダー   3年草花専攻生

 私はシクラメンとカーネーションとサイネリアの花カレンダーを作った。3つの花の特徴など分かりやすく表にまとめたり、3つの鉢花の栽培管理をしながら、インターネットや本を参考にして作型を完成させたりした。まとめ方がわからなくて苦労したが、私なりに精一杯頑張った。渡しが作成したこのカレンダーが後輩たちの役に立てばいいなと思う。

㉗ボタニカルフラワー「アロマキャンドル」 3年草花専攻生

私は、草花の新たな商品開発に取り組んだ。それがロウにドライフラワーを入れて作るボタニカルキャンドルだ。形はウエディングケーキで、アロマオイルを垂らし、目と鼻で感じられるようなキャンドルを作った。ジェルとロウの2種類に、ドライフラワーや貝殻などの装飾品を入れきれいに仕上げた。キャンドルを作る難しさを知ったが、機会があればもっときれいな物を作りたいと思った。

㉘第68回日本学校農業クラブ全国大会 平成29年度岡山大会 大会式典  3年草花専攻生

私は、今年度実施された農業クラブ全国大会岡山大会の大会式典についてまとめた。全国の農業クラブ員が日頃の成果を発表・表彰される大きな大会が、47年ぶりに岡山県であった。“楽しかった”“大変だった”など色々な思いがあったと思う。1年生の1月から大会式典生徒実施副委員長として取り組んで来た準備や本番・片づけを通して、達成感や充実感を味わうことができ、いい経験を積ませてもらった。みなさんと一緒に振り返ってみたいと思う。

㉙マスカットの種無しに関する研究  3年果樹専攻生

マスカットは岡山を代表するブドウですが、種があるため、最近は他の種無しブドウにおされ人気に陰りが見えます。そこで、私たちはマスカットを種無しにできないか研究を行いました。多くのブドウではジベレリンを処理することで種無しが可能なため、マスカットでもできないか試すことにしました。結果、マスカットを種無しにすることはできませんでした。しかし、ジベレリンの濃度によっては種子が少なくなることがわかりました。

㉚京山中学校との園芸交流  3年園芸セラピー専攻生

私たちは、園芸活動を通じ、地域で役立つ活動として、1年間にわたり京山中学校との園芸交流に取り組んできた。交流をしていく上で、特別支援学級の中学生たちとも顔見知りになり、交流することにより、中学生や先生方と仲良く交流することができた。実習後、お茶会をしたときは中学生たちも話しかけてきてくれて、実施して良かったと感じた。活動の中では、サツマイモの苗植え、芝人形づくり、サツマイモ掘り、サンタ芝人形づくりなどを行った。