2004/10/31自閉症児者との園芸交流part3

岡山県立高松農業高等学校・園芸セラピーグループ


私たちメンバーが感じたこと、学んだこと、反省させられたこと。
<良かったこと>
・みんないろいろな絵を描いて、楽しそうでよかった。
・保護者の人が夢中になって作っていたので、とてもよかった。

・B君と楽しく話が出来たこと。
・イモ掘りは適当な大きさのイモがたくさんあり、湿害のところを除き、いいイモだったので安心した。
・たくさんイモを持って帰ってもらった。

<反省すべきこと>
・最初にY君が代表して事前説明を行ったが、今回それが必要であったかどうか。この意見にも、必要性以上にY君の説明はにこやかでムードを和らげる効果が絶大であったという評価もあった。
・イモ掘りの時、希に子供が大きなスコップを使ったが、子供が使うのは危ないので高校生か保護者が使った方がよい。
・絵の具は、出し過ぎになる傾向があるので、高校生が出した方がよい。
・トールペイントを終えた人から、(子供があきず、退屈しないように)パンジーの鉢替え作業をしたので、鉢替え作業の説明が出来なかった。(結果的には、トールペイントの説明のあと、続いて鉢替えの説明をすべきだった。)
・先生がアンケートを渡すのを忘れた。

<改善するべきこと>
直前の雨天も加わり、畑は掘りにくく子供には重労働となったことから、対象者に適した負荷になるようにイモ掘りが出来る工夫が必要であった。したがって、イモ掘りの準備作業の質と作業時間 において問題があった。
・高校生の自己紹介の時、「私は○○君・さんの担当です」と言ったらどうかと思った。


<その他>

・先輩は自閉症児と接するのがとてもうまかった。先輩みたいになりたいと思った(2年女子)
・T君は芝人形の時に見たのと違い、トールペイントは落ち着いて真剣にしていたのでうれしかった。T君の保護者の方が、「意外な一面が見えた」とおっしゃって、普段あまりしないことをすると、その子のいろいろな面が分かるんだと、思った。

<指導者・三宅道治より>

・今回受講したお子さんは、今まで3回の中で最も対応しやすかったので、生徒たちもやりやすかったと考えられる。
・初めての、露地ほ場での作業体験(イモ掘り)であったが、天候に恵まれ、実施できたことは望外の喜びであった。(受講者が帰られた直後、雨が降り出した。)
・除草、根起こしなど夏休みを中心にしたサツマイモの栽培管理の成果が上がり、いいイモを提供できた。
・今後とも自閉症児と継続的に交流するためには、温室・ハウスも使った作業を加えていかないと、予定変更を苦手とする自閉症児に適した園芸作業を提供できないと、痛感した。
・イモ畑の区分けを急きょ行った。各家族がどこまで掘ってよいか明確に示す必要があり、その示し方に工夫が必要であった。
・子供という対象者にあった負荷の作業としてのイモ掘りにはならなかった。つまり、畑は固まっており、掘りにくかった。Tサポーターからいただいた意見であるが、事前に、見た目があまり変わらないように大きくスコップで掘っておく、とよかった。
・今回は、大きく分けると3つの作業で構成されていたが、初めのトールペイントだけでも人により終了時間が異なり、進度が揃わないことから、順次個別に次の作業に取りかかってもらった。自閉症児に待ち時間を与えることは不安感をもたらすので、臨機応変に対応したのはよかった。
・自由に動けるサポーターが2名いたのは大変助かった。対応する生徒の補助作業をする人を毎回確保する必要性を感じた。
(サポーターに感謝)
・想定した終了時間よりも40分程度早く終えた。これは、鉢替えの説明をしなかったこと、鉢替えに思った以上に時間がかからなかったこと、イモ掘りも掘りにくかったが、これも想定以上には時間はかからなかった。家族毎の畑の区分けも、どこまで掘ってよいのか、掘る必要があるのか分かりやすくするには必要であった。
・生徒たちもサツマイモをいっぱい持ち帰ることができ、うれしそうであった。