2004/10/31自閉症児者との園芸交流part3

岡山県立高松農業高等学校・園芸セラピーグループ


3回目の自閉症児との交流に際して

(1)プログラムの工夫
 ア ほ場での園芸作業「サツマイモの芋掘り(収穫体験)」

 初めてほ場での園芸作業を取り入れてみた。雨天時のプログラムの変更が出来にくい自閉症児を対象にしているだけに勇気のいる決断であった。
 農業科学基礎で芋づるの定植、除草・根起こしという栽培管理を園芸セラピーメンバーが行った。除草作業を自閉症児にもご案内したが、雨天で中止し、メンバーだけでの除草となったこともあった。
 2回根起こしをしたこともあり、イモの状態は良かった。
 イ トールペイント
 お子さんは絵を描くのが好き、ということもあり、それを園芸に活かすことが出来るトールペイントを行うことにした。素焼き鉢は水分を吸収しやすいことからアクリル絵の具との相性が良い。
 絵を描き終わった鉢は化粧鉢として使う。
 
(2)兄弟姉妹の参加
 
前回同様、ご家族で参加しやすくするために、兄弟姉妹の参加も可能にした。

(3)着席位置の工夫
 前回と異なり、初めての方が5名中4名おられることもあり、保護者の方もサポート出来るように、
自閉症児とその保護者を同じ机に座って頂くことにした。

(4)
その他の工夫
 @写真カードの作製
 ・トールペイント
 ・パンジーの植え替え
 A芋掘りの用具
 ・移植ゴテを使うことでイモを少しでも傷つけないで収穫することを目指した。そして、移植ゴテはプラスチック製で小学生にも安全で軽い物を使用した。
 配慮不足として、土地が硬かったことから、事前に大まかにイモ畑を起こしておく方が良かったようだ。つまり、小学生の力でも芋掘りがしやすいようにしておくべきだった。
 Bプログラムの2種類の作成
 雨天時は芋掘りが出来ないので、芋掘りを抜いたプログラムと、予定どおり芋掘りの出来る場合のプログラムを事前に作成した。
 C複数のサポーターの配置
 いつものように農業経済科3年O君、そして今回は園芸福祉士養成基礎講座受講者のひとりT女史がメンバーの良きサポーター役として参加された。メンバーが指導・交流に専念できるように必要な重要な役割を果たした。 
 D役割分担
 当日の役割分担(あいさつ、説明、どのお子さんに対応するか)は、生徒たちで決定した。