2005/05/29自閉症児者との園芸交流part4

岡山県立高松農業高等学校・園芸セラピーグループ


私たちメンバーが感じたこと、学んだこと、反省させられたこと。
1 メンバーの感想文
 何日前から準備を始めて、どんな子が来るのか、あの子は元気にしているかとか、ちょっとその日が来るのが楽しみだった。今年からはリーダーとして、みんなと接すると、去年のことがおかしく感じた。久しぶりの交流で、子供たちと楽しい時間を過ごした日。1日にはあっという間。そんなことを考えると、次の日から少し寂しさがあったりもした。去年はサツマイモの苗植えはやっていないけれど、今年はできてよかったし、高校生も自閉症の子供たちとたのしくできたのがよかった。
 テレビドラマで見るような子が来るのかと思っていたけれど、普通の子と変わらず、楽しくできた。でも、一番上手にできたのは、交流後の校内案内でした。(ふれあい市の宣伝済み)
 私は自閉症児との交流は今日が初めてだったので、うまくできるか不安であった。記念館に次々と自閉症の子が来ても、なかなかうまく話したり、接したりできなくて、イチゴやサツマイモの説明とか補助ができるのかと心配した。しかし、いざイチゴ植えが始めると、少しの説明で分かってくれ順調に作業をすることができた。お茶会の時も、会話をすることはできなかったけれど、こちらからの話しかけを分かってくれていたので、その時はとてもうれしかった。それと、今日の交流会に出られてとてもよかった。
 自閉症児との交流は3回目で、1・2回目よりうまく話せたり、教えられたと思う。前回は、ほとんどコミュニケーションがとれなかったけれど、今回はとれた。1回話しかけたら、次からはT君からいろいろ話をしてくれて、うれしかった。1人の子だけとコミュニケーションをとるのではなく、お茶会の時に、他の子とも少しコミュニケーションがとることができた。T君は、イチゴの時とてもていねいにしてくれた。でも、最後にまだ土を入れないといけないのに、「できた」と言われたときは困ったが、保護者の方が助けてくれてうれしかった。今回は、印が付いていて、自分で『ここまで』と分かりやすかったみたいである。次の除草の日が楽しみである。次回は、今回よりもっとコミュニケーションをとりたい。
 今日初めて自閉症の子とコミュニケーションの場に立って、すごく緊張した。何を話したらよいのかとかいろいろ考えた。でも、実際に子供たちが来てみたらみんなちゃんとあいさつしてくれたので安心した。イチゴの植え付け、サツマイモ苗の植え付けも楽しいと言ってくれながらやってくれたので、うれしく感じた。お茶会の時も、楽しい話で、担当した子供や担当でない子供などとも笑いながら過ごせた。帰りも、「さっちゃんバイバイ」と言ってくれたのがすごくうれしかった。半日でしたが、とても充実していた。
 自閉症の子供に会うまでは、うまく話ができるかなってけっこう不安だった。でも、みんないい子で話しやすかった。自閉症の子とふれあうのは初めてで、普通の子供と見方が変わるのかなってずっと思ってたけれど、そんなことは全然なくて良かった。今日の交流をして、いろんなことが分かったし、いろんな子とふれ合って楽しかった。
 今回どんな子が担当になるのか、ドキドキしていた。私の担当したY君は暗そうなこと思っていたが、明るく元気な子であった。初めての交流で、何をしていいのか分からなかったけれど、先輩たちや友達と協力でき成功できたと思う。
 初めての交流会ははっきり言って大変でした。最初は、もっと「ぎゃー」「きー」とか騒がれて大変なんだろうなと思っていたが、ゆっくり話しかけると、素直に聞いてくれて、とても助かった。自分が担当したB君はイチゴの植え付けがとても早く10分もかからず終わり、ビックリした。U君が倉庫部屋に入ったのを見て、U君を呼びにいったのにも驚かされた。
 私はきょうこの交流会に参加してみて、改めて人と接することの難しさを知った気がした。なぜならば、私が簡単にできることも、相手にとったら大変苦労することもあり、そう言うことを考えて、今度からは気を付けていきたい。
 コミュニケーションをとるのは難しい。こちらから話しかけると応答してくれるのであるが、答えてくれる場合と、くれない場合があったり、こちらが何の気なしにした動きがいやだったりしたのが困った。
 スタッフとして参加したが、参加してよかった。イチゴの植え付けでは終わった人の道具を片づけた。サツマイモの苗植えではM一家の植え付けを手伝った。みんな喜んでいてよかった。

2 今回の園芸交流は、あなたにとって好ましい体験だったでしょうか。
 @ よかった。  4人(2年生4/4人) 4人(3年生4/5人)
 A よくなかった。0人
 B もう少し工夫が必要であった。 1人(3年生1/5人)

3 あなたは、自閉症児とコミュニケーションがうまくとれていましたか。

 @ よくとれていた。0人
 A 何とかとれた。 4人(2年生4/4人) 4人(3年生4/5人)
 B まったくとれていなかった。 1人(3年生1/5人)

4 今回の企画は、園芸福祉活動として、成功したと思いますか。
 @ 成功した。・・・4人(2年生4/4人)  5人(3年生5/5人)
 A 成功ではなかった。 0人
 B どちらとも言えない。0人

5 他のメンバーとのチームワークはどうでしたか。
 @ よかった。・・・4人(2年生4/4人)  4人(3年生4/5人)
 A よくなかった。 0人
 B もう少し工夫が欲しい。1人(3年生1/5人)

6 今回の交流で、「事前準備」で、良かったと言える事を3つ書きなさい。
 ・どのように対応するば良いかが分かった。
 ・準備は手伝ってないので、分かりません。
 ・イラストで説明できたこと。
 ・苗に切り込みを入れたこと。
 ・画用紙等にイラストを描いたこと。
 ・土などを入れる目安として、鉢に印を付けたこと。
 ・苗や必要なものをカゴの中にひとまとめに入れておいたこと。
 ・サツマイモを植えるのに、線を引いていたこと。
 ・ペットボトルで作った土入れ。

7 今回の交流で、「事前準備」で、反省点を3つ書きなさい。
 ・もっと、いろいろと働けば良かった。
 ・放課後に残るのを忘れて迷惑をかけた。
 ・全員そろわなかった。
 ・作業と作業との間をはっきりさせていなかった。
 ・荷物を置いている部屋の施錠を忘れたこと。
 ・自分から積極的になれば良かった。
 ・話ばかりして、自分から進んで準備作業ができなかった。
 ・画用紙の文字や絵を大きく描けばよかったと思った。

8 あなたが当日指導してみて、反省点を3つ書きなさい。
 ・話しかける回数をもっと増やせば良かった。
 ・大きな声で話ができたら良かった。
 ・子供がうまくできなかったので、できることを私がしてしまった。
 ・良く話ができた。
 ・初め、あまり目が行き届いていなかった。
 ・慣れるのに時間がかかった。
 ・もう少し会話をすればよかった。
 ・サツマイモの苗の植え方がうまく説明できなかったこと。
 ・説明などを分かりやすくしたかった。
 ・自分から積極的に話せば良かった。
 ・少し相手から目を離してしまった。
 ・作業と作業との間で、少し戸惑ったので、今後からはスムーズにできるように頑張りたい。

<指導者・三宅道治より>

・今回は、イチゴの植え替えとサツマイモ苗の植え付けを中心にして交流を行い、生徒たちは、今までの交流の中で、もっとうまく交流できたという評価を出していた。
・反省点として、親切に対応しようとして、生徒が自閉症の子が出来ることまでしてしまったという指摘があった。例えば、ゴミは、どこに持って行きなさい、とすべきであった。
・ある保護者の方の要望として、当日の流れ、交流自体の流れが分かるものが欲しいというのがあった。これは、会場にプログラムを書いていたからそれで良いというのではなく、@はじまりの会 Aイチゴの植え替え Bサツマイモ苗の植え付け Cお茶会 それぞれについてスケジュールが分かるようにして欲しいということであった。(スケジュール・カードの作成)
・生徒たちに、アンケート形式で感想をとった。
 その中で、相互評価をしてもらった。特に頑張っていたと思える3名をあげなさいというものである。その中で、@サポーターの生徒 Aチームリーダー B気楽に話しかけるある2年生 への評価であった。このような交流事業には、微助っ人(サポーター)がいかに大切であるかが、生徒たちにも分かったようである。
・サツマイモの苗の植え付けは、浅植えとなってしまった。移植ゴテを使うなどの工夫が必要であった。
・生徒たちが、子供たちがお菓子やジュースを食べすぎる、飲み過ぎるという意見を反省会で出した。
 早速、保護者の方に相談したところ、家で昼ご飯を食べられなかったとのことであった。次回は、量を制限するようにすることになった。
 飲み物は、紙パック1つにしたらどうかという案が出た。いい案が出たものだ。