2011初級園芸福祉士養成講座in 高農
『活躍する2年園芸セラピー専攻生達』

はじめに
 本校生徒は講座の受講生として参加しただけでなく、この講座用で使用する植物の栽培、事前準備、当日の運営にも貢献しましたので、報告します。

 平成16年度から始めたこの講座、今年も実習用の植物も栽培しにくく苦戦。もちろん、通常は種まきなどしない時期に栽培しているためです。また、モデルガーデンの培養土の搬出に搬入、周囲の清掃など悪戦苦闘。熱中症対策が必要な毎日でした。準備作業等、1・3年生にも協力してもらい、部門全体でこの講座を支えてきました。
 なお、下記は高農の立場で書いておりますので、申し添えます。そして、支えていただきました役員の皆様等々にも感謝申し上げます。 by 指導教師 三宅道治

写真の使用
 ・講座当日に、2回にわたり了解を得ています。
 ・写真等の無断使用、無断転載を禁止します。(C)Copyright
 
準備・運営面で活躍する生徒達
会場準備(前日)
設計図をもとに、机・イスの配置
生徒達は、過去の経験から設計図
どおりに設営ができます。
会場準備
横幕の準備、トイレ掃除、
拭き掃除で大活躍
受付準備
受講者・講師用名札の準備
資料準備
講義ノート・配布資料の準備
各席に、資料配布 受付風景(12時スタート)
出欠確認・受講票受取(生徒)
受講する生徒達
(1)8月6日(土) 自己紹介
  第1講座「園芸福祉の活動とは」
自己紹介@ 自己紹介A
第1講座
グループミーティングに参加
第1講座
班を代表して発表する

(2)8月7日(日) 第2講座「活動を地域の中で普及する」
            第3講座「1000uモデルプラン立案」
第2講座の講師 
前川先生
第2講座
班を代表して発表する生徒(左)
第3講座の講師
粕谷先生
グループで討議後、
ゾーニング図の記入
第3講座
班を代表して発表する生徒
第3講座
班を代表して発表する生徒

(3)8月20日(土) 第4講座「モデルガーデン実習」
生徒による受付風景、資料配布 実習用植物の確認作業
第4講座
講師の高松先生の講義中
グループミーティングに参加
実習風景
シンボルツリーのコニファーの
植え穴掘り
実習風景(せん定後)
植物の配置について意見交換
班を代表して発表(生徒) 実習後の花壇

(4)8月21日(日) 第5講座「ペットボトル実習」、修了証授与、その他
第5講座の講師
高松先生と受講者
グループミーティングに参加
ペットボトルの加工
(プランターづくり)
班を代表して発表する@
班を代表して発表するA 記念写真
受講後の感想・決意表明 修了証授与
協会理事・高松先生より

前日までの、実習用「植物栽培」、実習準備
    過酷な時期に、如何に苗物を生産するか!!
(1)主な作業日程(概要)
  4・5月 植物選定基準に基づき実習用植物の決定
       種子等の発注や準備
  6月から8月 種まき、挿し芽等の栽培活動
  7・8月 モデルガーデンの植物の撤去
  8月 培養土・マルチング用赤玉土(中粒)の購入
      モデルガーデン各区画への搬入
      植物の仕分け作業
      前日会場準備等
(2)実習用植物の生産活動(一部の紹介)
6月10日
ハーブ・花苗セル培土
第1回種まき
6月27日
第2回種まき
7月13日
マリーゴールド鉢上げ
7月25
バジル・野菜苗の鉢上げ
8月1日
苗物の移動・整理
8月10日
植え付け10日前の植物

今年度の工夫として
 8月20日・21日実習当日を目指して、種まきするもの、株分け、挿し芽して殖やす垂れ下がる植物、古株を再生などして、当日に備えました。酷暑の中、何とかセージ・金魚草・ホウレンソウ等発芽もうまくいきました。株分けやさし芽も順調に生育しました。
 なお、エカキムシがマリーゴールドやバジルなどに多発したため、その葉の除去に努めました。

多様な植物の栽培 
 約1500鉢の植物を栽培し、この養成講座に570鉢使用しました。残りは、販売、花壇への定植等々に活用します。
(3)園芸福祉モデルガーデンの事前整備
7月25日
植物の撤去
8月5日
培養土の搬出
8月5日
樹木の搬出
8月5日 3号温室
3号温室に仮植えした樹木
8月18日モデルガーデン
培養土の搬入(140袋)。その前に土を湿らせ、元肥を入れた。
8月18日
土搬入後の均平作業、その後、散水した。
8月18日植物の仕分け
(生徒2名、職員1名)
8月18日
仕分けされた植物
植物の仕分け作業
@ モデルガーデン用330鉢・・・6班各55鉢
A ペットボトル花壇用240鉢・・6班各40鉢
 植物名を書いた植物ラベルを取付。仕分け作業、ラベル書きは、朝から13時過ぎまでかかりました。

2011初級園芸福祉士養成講座の概要

1.高農としての実施目的
(1)2年園芸セラピー専攻生
 ・園芸福祉の座学としての特別授業
  (園芸福祉の基礎・基本的学習)
 ・コミュニケーション能力の育成
  (多様な年齢層、多様な職歴等の方の中で)
  (発表する力の育成)
 ・ガーデニングの実践力の育成
 ・準備・運営力の育成
  (受付、資料準備その他の担当)
(2) 園芸福祉分野のセンター的機能
 ・教育機能の地域への開放
 ・地域貢献活動
 ・園芸福祉の普及啓発

(3)栽培困難な「夏季」における苗物の栽培技術の向上
 
2.実施日
 前期:平成23年8月6・7日(土日) 天気:快晴
 後期:平成23年8月20・21日(土日) 天気:雨天

3.実施場所
 岡山県立高松農業高等学校「創立百周年記念館」
 並びにシンボルゾーン

4.カリキュラム、講師
 日本園芸福祉普及協会の規程と、認定講師による。

5.受講者
 ・本校生徒13名(2年園芸セラピー専攻生)
 ・一般参加者26名(県外:愛媛2名、熊本1名、神奈川1名、
  和歌山1名、広島1名)
   福祉施設職員など多彩な人材が集結。

 ・受講経験者の参加(12名)
・・・今年度の工夫
   班編制としました。その結果、モデルガーデン1基が
  残るのをきっかけとして、受講経験者に参加して
  いただきました。(フォローアップとして、喜ばれました。)

6.実習用植物リスト
 
・必要な方は、三宅道治までご連絡ください。


.今後の関連行事
 ・園芸福祉研修会(認定試験対策、冬花壇への植栽:11月23日)
 ・実践事例発表会(1月22日)
 ・認定試験(2月18日)


.受講者の満足度を高める工夫・・・班編制の委託先(斉藤哲也氏)
 ・班分け(各班、ほぼ同じ条件にする)
    平均年齢、男女比、職歴、市町村など
 ・当日に向けての植物、その他諸準備の徹底

.当日の準備用品
 ・準備用品一覧
    
お願い:無断使用、無断転載、無断編集等を禁止します。

10.高農会場の主な特徴
 ・
高校生が参加する全国でも数少ない会場。年齢層の幅が
  広く多様な人材が集まります。 
 ・講座当日に植栽する植物のほぼ95%は、高農の生徒が
  関わっています。
 ・準備から当日の運営にも生徒が関わっています。
 ・11ヶ月モデルガーデンの栽培管理を行っています。
11.受講者の感想
(一部) 
(1)後期の感想
・高校生の皆さんと一緒に行うことで、大人だけでは得られないムードができたのではないかと思いますので、尾上さん、小椋さんありがとう。
・幅広い世代が参加されており、自分が持っていない知識を活動の中で教えていただくことができ、有意義な時間でした。
・グループ討議やグループでの花壇尽づくりなど、とても有意義でした。しっかり、自宅や職場で日々研鑽していきたいと思います。
・お世話いただいた先生や生徒さんたち、ありがとうございました。
(2)前期の感想
・年齢層の違う方、職業の異なる方と話すことができ、とても楽しく過ごすことができました。また、講座も事例が多く参考になる例ばかりで勉強になりました。
・生徒さんも自分の意思を持ち、堂々と人前で発表できるので、凄いなと思いました。
・生徒さんはきびきびと動いており、とても気持ちよかったです。
・一般の方もモチベーションが高く、良い影響を受けました。
・生徒さんが参加されたことで、学ぶ刺激になり、良かったです。