2011園芸セラピーワークショップ in 高農
『活躍する園芸セラピー専攻生、有志』

はじめに
 本校生徒に園芸セラピー園芸福祉分野の最先端の情報を提供するため、全国的に活躍しておられる先生に講師としてお越しいただき実施しています。あわせて、アクションプランの一つ、センター的役割を実践しながら、生徒の発表の場、活躍の場、販売の場にもなっていますので、ご紹介します。

 生徒達は学校の中で地域の方々とともに育つ学習展開に参加し、園芸クラフトではアシスタントとしてクラフト実習を行い、6〜7月の園芸福祉活動での実践に備えました。

キーワード 
 園芸の力  園芸クラフト  自主性  コミュニケーション能力 
 アシスタントティーチャー  共育   プロジェクト発表  販路確保

 地域貢献活動 センター的役割  絆・連携
 
 受付、司会進行
生徒による受付
(2年専攻生)
生徒による司会進行
(3年専攻生)

開会行事
生徒・実行委員長、開会あいさつ
(3年専攻生)
受講者
(メモを取りながら学ぶ生徒)

スライド発表、2年専攻生5名による「プロジェクト発表」
    
演題:地域に笑顔を、園芸福祉プロジェクト
 一般の方々にスライドを使った発表をお聴きいただきました。自分たちが1年次から関わった内容を加えて、10年間の歩みを紹介しました。
 きょうの発表のため、2月からチームを組み、機器の設置方法の練習や発表練習に取り組んで来ました。
  模造紙による2年専攻生3名による「プロジェクト発表」
    
演題:芝人形のバージョンアップ
 1月の実践事例発表会で発表し好評であった芝人形プロジェクト、その後の活動内容を中間報告的に発表しました。
 模造紙を使った発表です。生徒が主体的に取り組みやすい発表スタイルであり、同時に事後も展示できるなど、メリットも大きな発表スタイルであると改めて感じました。

記念講演
   
兵庫県立淡路景観園芸学校・園芸療法課程
    豊 田  正 博 先生 (アメリカ園芸療法士)
講演
 「ここまで見えてきた、園芸の力」
      〜 高齢者施設等での事例を中心にして 〜

なぜ、兵庫県立淡路景観園芸学校で園芸療法か!!
 1995年の阪神・淡路大震災。多くの被害者にとって大きな心の支えになったのが花と緑、園芸作業でした。兵庫県は、全国各地から多くの支援を受け、感謝の気持ちも込めて、花と緑が持つ人を癒す力を活用できる園芸療法士を育てていくことになったのです。
花の弁当箱
オアシスに挿していきます。
メモを取りながら学びました。
質問する生徒(右) 質問する参加者
  花緑の癒やす力だけでなく、人が人を癒やすという言葉にも感銘を覚えました。

園芸クラフト「室内でも満開 万華鏡づくり」
    百周年記念館から「園芸実験室」に移動して実施
講師
 島根県邑南町『香木の森公園』クラフト館」
    渡辺和枝先生(岡山市東区西大寺出身)、金山功先生
会場となった園芸実験室 アシスタントを務める生徒
(進行に合わせて、指導援助)
ドライフラワーを入れる
(目安は、12・3個)
アシスタントを務める生徒
万華鏡の鑑賞
(ゆっくり回転させる)
万華鏡の鑑賞
(ビデオカメラで万華鏡内部を撮影)
各テーブルごとに、1点選んでいただき、参加者全員で鑑賞しました。
写真パネル展示「園芸セラピー園芸福祉活動の紹介」

あずまや高農の活用「農場生産物の販売」
    
受付後、並びに閉会後に実施
 園芸セラピー部で栽培しているハーブ苗を中心に草花部の花、農業科学科のキュウリなどを販売実習を行いました。販売に対応する生徒達の活躍に、新たな生徒の成長を感じた一日でした。
売上げ約3万円

当日の準備・運営面で活躍する生徒達
資料綴じ作業 机への資料配布
プロジェクト発表練習
(あいさつの練習風景)
開会前の、午前10時10分から
クラフト先生から制作指導
メモを取りながら、制作練習 講師の先生と生徒
 ※駐車場係・・・1年生が担当。暖かくお迎えするあいさつ等、
          留意点を明確にして行いました。
 ※会場誘導係
【生徒には、事前に知らせたこと】
 午後からの本番の実習では、渡辺先生の指導の下で、生徒が指導するということを知らせ、目的を明確に示しました。

前日までの準備
「6月3日の準備作業」
創立百周年記念館周辺の清掃
モデルガーデン周辺の草引きも実施
トイレ掃除
トイレに花も飾りました。
入口をきれいに 外の照明、扉、窓ガラス、
サッシ、下足ロッカーの掃除
会場にスクリーン等の設置 園芸実験室にもスクリーン等の設置
「6月2日の準備作業」
エッセンシャルオイルを染み
こませる画用紙の用意
1cm×6cm、
一方に端に両面テープを貼る。
「5月31日の準備作業」
古封筒に押し花を入れる。 押し花セットを作成中
Welcome Garden
  「ライン花壇、モデルガーデンの整備」
 京山中学校との園芸交流で、植え替え実習を実施して2年目。園芸デザインは3年生が事前に練って園芸交流当日を迎えました。(5月13日)
 台風2号で花壇が壊滅的被害。
 養成講座でのガーデニング実習の学習成果を活かして3年生が植え替え。(5月30日)

広報活動(受講者募集)
山陽新聞社、県社協を訪問
(3月1日、2年生が広報依頼)
高齢者施設に、案内状発送作業
(3月2日、2・1年生有志)
県社協に発送を依頼し、通信費をカット


写真の使用
写真等の無断使用、無断転載を禁止します。(C)Copyright
2011「園芸セラピーワークショップin高農」の概要

1.実施上のねらい
@全国レベルの講師による「園芸セラピー・園芸福祉分野」の研修
Aケアハウス・京山中学校等との園芸交流用の「園芸クラフト」研修
Bコミュニケーション能力や、企画・運営力の育成
  生徒による準備・運営という学習活動
C生徒の活動成果発表の場(プロジェクト発表等)
Dハーブなど農場生産物の販売
 
2.実施日
 平成23年6月4(土)

3.会場
 岡山県立高松農業高等学校「創立百周年記念館」「園芸実験室」

4.参加者の内訳
 ・本校生徒
   園芸セラピー専攻生 2年生12名、3年生1名
   1年有志    5名
 ・本校職員     2名

 ・一般受講者  42名
   
本校西門の近くの方から、滋賀県・和歌山県からも参加
 ・講師        3名
5.支援機関
@NPO法人岡山園芸福祉普及協会
A島根県 香木の森公園

 その他、山陽新聞社、岡山県社会福祉協議会、日本園芸福祉普及協会にも受講者募集でお世話になりました。

《お礼》
 ご協力、ご支援いただきました方々にお礼申し上げます。有り難うございました。

外部の方の評価(

 先の土曜日はお世話になりました。ありがとうございました。園芸セラピーの力を豊田先生から教えていただき、高松農高のすばらしさを生徒の皆さんから教えていただきました。生徒さんの目の輝きは、きっと園芸セラピーで世の中の役に立ちたいという熱い想いがそうさせているのだと考えました。リーダーの女生徒さんをはじめ、万華鏡で色々説明してくださった小柄な女生徒さん、皆さん素敵でした。先生方のご指導が素晴らしいのだと思います。仕事でいくつかの高校を訪問し、生徒さんと話したこともありますが、今回のような感じになったのは初めてでした。豊田先生のお話を半分しか聴けなかった悔しさは別として、皆さんのおかげで気分よく帰路につけました。

 平成23年度『園芸セラピー・ワークショップ』in 高農お疲れ様でした。いつもながら、高校生の皆さんの元気で礼儀正しさに感動いたします。とても、嬉しい いいパワーをいただき、往復4時間30分の運転も苦にならず、楽しい気持ちで帰宅いたしました。継続というのは、本当に大変なものと日頃から感じております。微力ではございますが、ご協力できることがありましたら、お知らせください。本当に楽しいセミナーありがとうございました。
 
 久しぶりに園芸活動を行い、とても新鮮に感じました。高農を卒業し、介護実習を行っているので、利用者の方への支援で、少しでも今回学んだことを活かしていければと思います。大変なこともあるでしょうが、前向きに頑張ってください。

 計画、準備、実行された生徒さん、先生方ありがとうございました。立派な進行と内容で感謝しています。

 年々生徒さんの対応や発表等がレベルアップしていると感じます。毎年の積み重ねの重要性とその効果が感じられます。

 生徒の皆様がとても礼儀正しく素晴らしいですね。

 土曜日はいろいろとお気遣いいただきありがとうございました。生徒さんの熱心さには本当に驚きました。午後のワークショップもアシスタントというより、どんどん作業を進めているグループもあったくらいで、これなら園芸交流も心配はいらないと思います。

参加生徒の感想等

 一日があったという間に過ぎました。園芸の魅力がより分かった気がしました。 
 園芸って、考えれば考えるほど、いろんな効果があるんだなと思いました。

 万華鏡づくりも、受講者さんに楽しく確実に教えることが出来たので、ケアハウスでの実習でもうまく教えられます。
 
 講演はためになる話がいっぱいあり、ずっと話を聞きたい気持ちになりました。豊田先生の90分のお話を、本当に集中して聴いたりメモを取ったりすることが出来、自分自身とても感激しています。

 販売実習は楽しく、明るく出来たし、ずっと笑顔で入れた気がします。クラフト実習では受講者の方と記念写真を撮ったり、とても仲良くできた気がします。だから、しっかり参加レポートも書ける気がします。
 
 たくさんの人たちと関わりがもてて、とても楽しい一日でした。また行いたいです。次回はもっと楽しくなると思います。

 私たちがプロジェクト発表の練習をしている時に、会場の掃除などこんなに頑張ってくれていたことが分かり、感謝の気持ちでいっぱいです。

指導者のコメント
 生徒達一人一人の良いところをいっぱい見ることができました。会場の大掃除を始め準備や練習に、そしてメモを取りながらの講演やクラフト実習、生徒の自ら学ぶ姿勢、自ら取り組む姿勢が感じられた一日でした。ある生徒の感想に、「一日があったという間に過ぎました。」「しっかり参加レポートが書ける気がします。」というのがありましたが、うれしい表現でした。
 生徒達の笑顔、元気でさわやかなあいさつや準備活動の大切さなど、先輩から後輩に、今後とも引き継いでいきたいものです。