《 セラピー専攻生も発表 》
初級園芸福祉士『実践事例発表会』 in 高農


はじめに
 本校生徒を始め園芸福祉に関心のある方、初級園芸福祉士の方々に、園芸福祉分野の実践事例を紹介し、研修の場を提供する事によって、園芸福祉を普及推進したいという思いがあり、毎年開催してきました。
高農としての実施目的
 生徒が発表・運営に参加することで、今求められている、
言語能力や発表力の向上を始め、受付対応や農場生産物等の販売を通してのコミュニケーション能力の育成に努めています。
 このような行事の実施に、生徒たちが
自主的に関わるほど成長しているように実感しています。
 
文責:三宅道治(高農の立場で記載していることをご承知ください。)
会場準備、受付、販売、あいさつ隊(駐車場係)
拭き掃除(3年生)
会場、イスの再設営(3年生)
配布資料の準備(1年生) 受付(2年生)
農場生産物販売(3年生) 駐車場係(あいさつ隊)
(1年生)
発表練習(2・3年生) 生徒打ち合わせ

開会行事
生徒による司会進行
(2年専攻生、1年生)
主催者代表 開会あいさつ
(NPO理事長)
生徒代表 開会あいさつ
(2年生)
来賓祝辞
(中国四国農政局・平山課長)
会場校 校長あいさつ 県議・上田勝義氏
のメッセージ

日本園芸福祉普及協会報告、並びに表彰
    
理事 高 松 雅 子 氏
協会報告 卒業する生徒6名への表彰
 何度も発表活動に積極的に、
 正に熱心に取り組んだ生徒たち!

事例発表「スライド発表」
1.グループホーム吉備での園芸福祉活動
     岡山県 成 瀬  寛 氏
〔受講者の感想〕
・身近な発表が有り難い。日々の活動を大切にしたい。
入居者さん中心に活動することの大切さが分かりました。
・入居者中心にとの思い、誠実な活動の継続に心打たれました。
昔を回想するようなプログラムが良かった。自信、生きる希望、楽しみにつながると思いました。

2.園芸福祉でうまれた福島と岡山の絆
         岡山県 横見瀬 文子 氏
〔受講者の感想〕
細く長く福島との交流ができればと思いました。
・遠い福島まで行って体力的にもきつい中、皆様に喜んでいただけて良かったです。

・他県とのネットワークができていることが素晴らしい。
・現地に行かれての報告には感動させられる点がたくさんありました。
福島との絆を継続することの必要性と園芸の持つ力を再認識しました。

3.大学病院でのボランティア活動
  ~病棟のお庭ですごす春夏秋冬~
          岡山県 日 野 優 理 氏

          岡山県 中 谷 昌 子 氏
〔受講者の感想〕
・荒れ地からの造園作業から今の美しい庭までご苦労だったと思います。
・規模の大きな活動に感心しました。
・現在の状況に持って行くまで、大変なご苦労があったことと思いました。
・リーダー等の組織、意思疎通の工夫などもあったのではと思いました。
誰のため何のためにという目的意識がズレないように継続するのは大変だと思いました

4.自然の中で 笑顔がいくつ?
  ~知的障害者施設での園芸福祉活動~
           広島県 北 村 真 征 氏
〔受講者の感想〕
・毎日のボランティアで特に雑木林の作業には感心しました。
・行動力が素晴らしい。ボランティアで全て企画・活動されていることに感心しました。
・思いついたことは何でもやる、その行動力に敬意を感じました。
有言実行の精神が素晴らしい。
・効果があると信じての言葉が胸に残りました。
笑顔の数にこだわるところが良かったです。

手づくりポスターによる園芸福祉活動の紹介
1.芝人形キットかプロジェクト
    
高松農高 3年 淺野・尾上・中村(初級園芸福祉士)
手づくりポスター 3人で分担して発表
キットの実物を提示しながら 質問に応答(協議後)
発表要旨】
 園芸セラピーを高農で始めて10年目。芝人形が誕生してから10周年。そんな記念すべき年に私たちは何か形に残るものをということで、「芝人形のキット化」をすることに決めた。初めての試みだったので、とても大変だった。が、お客様の気持ちになって考えるなど、学ぶことがとても多くあった。いろいろな方々のおかげで成功させることができた。最終的には、最初の目標だったキット200箱の製作・販売をすることができた。今後は後輩に引き継いでもらい、より良いものにしてもらいたい。
《参加者からコメント》
・実際に作らせていただきましたが、簡単に作ることが出来ました。キットに入れる際に、目と輪ゴムで顔になるように入れるところ、細かく気配りしていることは素晴らしいです。
・商品にすることの難しさを感じました。
・大量生産できるといいですね。営業活動も頑張ってください。
・質問に対する応答がとても良かった。
・手づくりポスターの絵の展示・説明も良かったです。できるまでの過程が良く分かりました。待望の商品化が実現できて本当に良かったです。後輩に託しつつ頑張ってください。
・材料の点検など細かく気をつけていること。
先輩からの思いを引きついていくことの大切さを、とても良いと思いました。応援します。
・低コスト化、頑張ってください。

・生徒さんの質問に対する発表態度が良かったです。

2.芝人形で支援プロジェクト
     高松農高 2年 伊賀・田中、 3年 甲野・平田・光畑(初級園芸福祉士)
手づくりポスター 2年生が発表
3年生が発表 生徒の発表に対して発言
(励ましの言葉)
主な内容】
 私たち3H6名、2H2名の計8名で、避難所として唯一残っている福島県双葉町避難所(埼玉県加須市)に支援活動に行き、“笑顔”を届けてきた。実施内容は花壇づくりと芝人形づくりで、避難所の方の歓迎を受けた。支援活動の準備は2月からの種まきから始まり、5下旬避難所への苗発送も行った。その苗物は6月1日私たちが避難所で受け取り、私たちが植栽計画を立て、次の日6月2日、避難所自治会や中学生に指導しながら植えていただいた。午後からは芝人形づくりで交流を深め支援活動を終え、夜行バスで岡山に戻った。
《参加者からコメント》
・園芸福祉を取り入れることで、様々に活動の場が広がっていることが良く分かりました。
高校生たちだけでの花壇づくり、実に素晴らしいと思いました。
・手づくりポスターで流れが良く分かりました。準備から大変でしたね。でも最後に笑顔の花が咲いたときに感動があったと思いました。
発表できていないたくさんのドキドキ、感動があったのであろうなと思いました。
・笑顔が素晴らしい。
・ハキハキした発表に好感が持てました。
・社会に出る前に貴重な経験ができ、人生の糧になったと思います。

その他の会場の様子
・質疑
 活発な質疑が印象的な研修会でした。生徒の発表にも質問やご意見をいただきました。生徒たちは自分たちで協議して回答しました。
・メモしながら(写真右)
 特に、1年生の生徒たちはメモしながら拝聴していました。
副理事長 閉会のあいさつ
ホワイトボードを使って
生徒の「終わりの会」
3年生からメッセージ
記念写真 校長先生と記念写真
終わりの会の後
床の掃き掃除(3年生)
片付け終了後
園芸科学科発表会準備
最後の最後まで活動する3年生
 
下級生を早めに帰宅させ、自分たちは床の掃き掃除等を行い、さらに、実習室で2月1日の発表会準備や研究集録の印刷原稿の修正等を行って帰宅しました。

前々日1月18日の会場準備、発表練習
会場の準備(3年生)
机・椅子の配置、内外の掃除
スクリーン・プロジェクター準備
(3年生)
芝人形班の発表練習 支援班の発表練習
スライド発表者の発表練習(1月12日)
取り組みの意義
・自信もって発表できるように、事前に発表練習に取り組みました。

2012「初級園芸福祉士実践事例発表会in高農」の概要
 平成17年度高農主催で始めた発表会も8回目を迎えました。
 
1.実施日
 平成25年1月20(日)
2.会場
 岡山県立高松農業高等学校「創立百周年記念館」
3.主催
 NPO法人日本園芸福祉普及協会、NPO法人岡山園芸福祉普及協会
4.協力機関
 岡山県立高松農業高等学校(園芸セラピー部)
5.後援
 岡山県
6.受講者(計70名)
 ・来賓        2名(本校校長を含む)
 ・スライド発表者  4題5名
 ・生徒発表者    8名(プロジェクト発表2題)
 ・一般受講者   33名(NPO役員8名含む)
 ・本校生徒(計28名)
   3年専攻生   8名(発表者6名含む)
   2年専攻生    5名(発表者2名含む)
   1年専攻生  15名
 ・本校職員     2名
(西原、三宅)

1.生徒の感想
・発表内容も誰かのために行ったものばかりで、
自分もボランティアなどすすんで参加したいと思いました。
私たちが一年生の頃、先輩方の姿を見て「凄い」と憧れと尊敬をしてきました。後輩に憧れて欲しいとは思いませんが、少しでもあの時見ていた先輩方に、私たちがなれていたらいいなと思います。
発表が終わってからや会自体が終わった後に沢山の方から「上手だったよー(*^^*)」っとか言っていただいたのが凄く嬉しかったです。
・自分たち1年生も動いていましたが、先輩たちはもっと動いていました
・この発表会に参加して、セラピー専攻生になった自覚ができました


2.生徒への激励・感想
・私はあの時間あの場所にいることが出来、最高に幸せでした。帰路の車中、泣けてきました。教室では出来ないことをされていますね。後輩に継続されることを祈ります。
・皆さんに高校生の人たちが良くあいさつをしていて清々しい気持ちになりました。
・生徒たちの立派な発表、これこそ教育の賜物だと思いました。立派な大人になると思います。

・役割を果たしている生徒さんたちの姿に、“しっかりしておられな”。私なんか高校生の時、あんなにしっかりしていなかったと感心することが多い。きょうもその通りでした。生徒の力は素晴らしいと思いました。大人ではできない。
・高校生の礼儀正しくて好感が持てました。そのためか、
会全体がピンと締まって良かったです。手づくりポスターを、空いた時間に見やすい位置に持っていくとなお良いです。
・行動力にただただすばらしく思いました。生徒さんの取り組みも真剣で、作ったものが人様に売れるまでという体験はとても素晴らしいと思いました。支援プロジェクトもさわやかな発表に感動しました。

3.今後の研修内容の希望(一般の方より)
・中学生、高校生等の若い人たちがいる研修会に参加したい。
・花作り、種まきから種採り、花壇の作り方まで。

・野菜や草花について、それぞれの育て方のポイント

・地元野菜(伝統野菜か)の紹介、料理法
・園芸クラフト


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