ブドウの観察日記(6月5日)

【校長室便りR2-12】 ブドウの「摘粒(てきりゅう)」作業の仕上げ時期になりました。ブドウの房づくりには、開花前までに行う「整房」と着粒後に行う「摘粒」があります。「摘粒」は小果粒や不整果粒、果房の内側にある果粒などを除き、果粒をそろえて商品価値を高めるために行うもので、徐々に房の形を仕上げていきます。

上の写真はガラス温室の「アレキ」の房です。右の写真は6月1日の状況で、左は6月5日に「摘粒」を行った後の写真です。「アレキ」は最終的に 60粒前後の房をイメージしながら「摘粒」していきます。

上の写真は同じガラス温室にある「シャイン・マスカット」の房です。

最後の写真は、ビニールハウスの「高妻」の房です。成長が早く、果粒の大きさが 15 mm 前後になっています。品種によって粒の形が異なり、房の仕上げ方も異なっているのがわかるでしょうか?

前回のブドウの観察日記(5月20日)へ(クリック!)

学校再開(6月1日):生徒たちの笑顔が戻ってきました!

【校長室便りR2-11】 昨日(6月1日)から学校が再開。校門横で登校する生徒たちを迎えましたが、元気に登校して来る皆の笑顔を見て、少しホッとしました。

久しぶりのクラスで受ける6時間の授業。生徒も先生方も気合が入っています。クラスを少人数に分けたり、拡声器を使ったりと先生方も工夫してくださっていました。

農場に足を運んでみると、暑い中でしたが、各科の圃場には活き活きとした生徒たちの笑顔が溢れ、久しぶりの作業手順を皆で確認しながら、丁寧に実習に取り組む姿が見られました。

長期間に渡る臨時休校でしたが、改めて学校でクラスの友と一緒に学ぶことの意義や素晴らしさを噛みしめながら、生徒たちと教職員の全員で、一日一日を大切に頑張っていきたいと思います!

3年生の保護者を対象にオンライン「進路説明会」を開催!

【校長室便りR2-10】 3年生の保護者を対象とした「進路説明会」をオンラインで開催したところ、多くの保護者の皆様が参加してくださいました。

本来は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止となった「PTA総会」の際に計画していましたが、新たに「進学希望者:5月16日(土)」と「就職希望者:5月23日(土)」に分けてご案内し、クラス(5科)ごとに開催しました。

事前に配付していた資料を元にそれぞれ 40分間に説明と質疑応答を絞り込んで実施。当日は直接、来校して参加してくださった保護者の方々もおられましたが、ご都合で参加できなかった方には後日、録画データでの説明を行う予定です。

進学と就職のいずれについても新型コロナの影響が心配されますが、正確かつ迅速な進路情報の提供に努め、3年生全員の進路実現に向けて全力で支援してまいりたいと思います。

初めての「オンライン説明会」への挑戦。事前準備から当日の運営、大変だったと思います。進路指導課の先生方、そして3年団の先生方、本当にお疲れ様でした!

ブドウの観察日記(5月20日)

【校長室便りR2-09】 ブドウの花が咲き始めました。

上の写真は「シャインマスカット」、下の写真は「高妻」の開花の様子です。

ブドウの花には「花弁(かべん:花びら)」はありません。「花冠(かかん)」と呼ばれる帽子(キャップ)のような器官が浮くように外れて雄しべと雌しべが現れ、受粉します。

前回のブドウの観察日記(5月12日)へ(クリック!)

先生方も勉強中!~ICT活用「オンラインSHR&授業」に挑戦~

【校長室便りR2-08】 臨時休校が続く中、先生方も知恵を出し合い、いろいろなことに挑戦しています。

畜産科学科2年生のクラスでは、「ICT活用」でオンラインによるSHRを試行。制服に着替えて画面上に集まった生徒一人一人に声かけしながらの健康チェック。

この日は「体操服に着替えて集合」の約束で、担任の先生と生徒たちが画面越しの「ストレッチ」で笑顔を共有。情報教室には久しぶりに生徒の元気な声が響き、集まった先生方にも笑顔が広がっていました。

畜産科学科では一部の科目でオンライン授業にも挑戦しています。「農業と環境」、「畜産」、「動物バイオ」、「総合実習」、「課題研究」など。

画面上で教科書やノートの画像を共有したり、圃場での様子を動画で共有して見せたりしながらの授業。画面の向こう側で生徒たちも久しぶりの授業でしたが、ICT活用の可能性についての相互研究のため集まった先生方も、画面をのぞき込んで真剣に学んでいました。

ブドウの観察日記(5月12日)

【校長室便りR2-07】 一週間が経って、温室の「アレキ」の新梢もずいぶんと長く伸びていました。今は、大切な「新梢の管理の第一段階」です!

代表的な栽培方法では、アレキの新梢は房先(房が着いている節から先方向に数えて)5~7枚の葉を残して「摘心(てきしん:枝先を摘んで止めること)」します。

また、新梢は「捻枝(ねんし:節と節を持って梢をねじることで成長を抑制すること)」して、棚に「誘引(ゆういん:棚線にテープナー等で結びつけること)」していきます。こうすることで、新梢の生育(「栄養成長(えいようせいちょう)」)を抑制して、その分だけ房の生育(「生殖成長(せいしょくせいちょう)」)を促進させるのが目的です。

一方、「房の管理の第一段階」としては、まず「摘穂(てきすい)」。基本的には1本の新梢につき1房に、さらには1㎡当たり4~5房程度に間引いていきます。

次に「整房(花穂の切り込み)」。今は、岐肩と主穂の大きな肩の部分を除去する程度にしていますが、最終的には主穂の中程の小花穂12~14車を残して先端を切り込んでいきます。

「アレキ」の「整房(花穂の切り込み)」のやり方はいろいろな手法があり、上に記したのは一般的な方法の一つです。しかし、注意が必要なのは、ブドウの「整房」は品種が異なると、全くやり方が異なるということです。

ちなみに、下の写真は本校の「高妻」の「整房」の様子です。

「アレキ」の場合と違って、主穂の先から4cm程を残して上部を切り込んでいます。何だかもったいないような気もしますね。でも、これが品種の特性に応じた「房作り」であり、後々に一粒一粒を大きくするために必要な作業なんです。

前回のブドウの観察日記(5月4日)へ(クリック!)

 

ブドウの観察日記(5月4日)

【校長室便りR2-06】 GW中の学校農場のブドウを観察してきました。

「アレキ」の温室では、連休中も先生が来て「新梢の管理」をされていました。「アレキ」の新梢も一週間でずいぶん生育し、4~50cmに伸びて花穂も大きくなっていました。一本の新梢に花穂が2~3つ着きますが、最終的に1つに間引いていきます。

一方で「シャイン・マスカット」は新梢の長さが 7~80cmに伸びているものもありました。先生がされていたのは新梢の「間引き」作業。枝の密度の高いところは、真上に伸びていたり、重なり合っていたりする新梢を落としていきます。

上の右の写真のように「シャイン・マスカット」の花穂は「主穂」の軸が大きく伸び、本来「副穂」となる「岐肩(きけん)」「つる」になっていました。

(※ 「副穂」 のことを「岐肩」とも言います!)

上の写真は、ビニールハウスの「高妻」の様子です。花穂も大きくなっています。

上の左の写真は「高妻」の花穂です。こうしてみると品種によって花穂の様子(※特に「花蕾(からい):ブドウの一粒一粒になるつぼみ」の着き方)がそれぞれ異なっているのがわかります。右の写真は新梢の上部に着いた「つる(巻きひげ)」です。

ブドウのこれからの栽培管理作業は、新梢の生育を抑えて、ブドウの房となる花穂の生育にしっかりと養分が回るようにするための作業となっていきます。

前回のブドウの観察日記(4月28日)へ(クリック!)

ブドウの観察日記(4月28日)

【校長室便りR2-05】 本校の農場で栽培しているブドウの様子を観察し記録していくことにします。

本校の学校農場には「マスカット・オブ・アレキサンドリア(以下、アレキ)」のガラス温室と「高妻(たかつま)」という品種(ピオーネから交配育種された品種)を植えているビニ-ルハウスがあります。

ガラス温室の「アレキ」の現在の様子です。新梢(しんしょう:今年伸びた緑の枝)が15cm前後に伸びて、ブドウの房となる「花穂(かすい)」が2~3つ程できつつあります。

植物の生育はとても早いものです。ちなみに下の左の写真は同じ「アレキ」の芽が発芽しようとしている状態で「萌芽(ほうが)」と言います(3月26日撮影)。また、右の写真はちょうど始業式の頃(4月8日撮影)の写真で、発芽して葉が開きかけた状態(「展葉(てんよう)」と言います)です。

下の写真は、同じガラス温室に植えられている「シャイン・マスカット」の新梢です。「アレキ」に比べて少し生育が早いようですね。

次の写真は、ビニールハウスの「高妻」です。

ブドウの花穂は、下の写真のように二股に分かれていて、少し大きい方が「主穂(しゅすい)」、もう一つを「副穂(ふくすい)」と言い、最終的には副穂を摘んで一つの房に仕上げていきます。

これからは新梢がどんどん伸びてくるので、それらが真上に伸びようとするのを抑えて棚にはわせて留めていく「誘引(ゆういん)」という作業が忙しくなります!

 

 

 

 

 

 

新しいモモ園を造成中です!

【校長室便りR2-04】 現在、農場の西にある「清親寮」の西側に新しいモモ園を造成しています。

場所は、「清親寮」と「第2生徒会館」の裏で、上の写真にある農業土木科の生徒の皆さんが測量の実習や競技会用に使っている練習場の南側です。

まだまだ土砂を投入し、あと 4~50cm程かさ上げしてモモ園に仕上げる予定です。

将来、新しいモモ園に苗木が植えられ、開花の時期には辺り一面にピンクの花が咲き誇り『桃源郷(とうげんきょう)』となる日を夢見ながら、造成作業は続きます!

 

平山果樹園での作業(ブドウ棚のビニール張り、モモの摘果)

【校長室便りR2-03】 本校の北部(平山)には果樹園があります。今はモモの「摘果(てきか)」作業とブドウ棚の「ビニール張り」を行っています。

ブドウの病気で多いのはカビの細菌によるもので、雨が降ってカビが繁殖するのを防ぐため、岡山県ではビニールを張ってのトンネル栽培やハウス栽培を行っています。今日は先生方が協力してビニール張りを行ってくれました。

果樹園のモモの樹です。

もう花びらは殆ど残っていませんが、全ての花が果実になると栄養が行き届かずに落果したり小さな果実になったりするため、間引く作業を行います。つぼみのうちにするのが「摘蕾(てきらい)」、花になってからは「摘花(てきばな)」、これからの時期は花びらが落ちて実が少しずつ大きくなり始めるので「摘果」といいます。

今は大まかに下向きの花(果)を残していますが、最終的には「長果枝(ちょうかし)(30~40cmの枝)」に1~2個程度、「中果枝(ちゅうかし)(20cm前後の枝)」には1個となるように間引いていきます。

果樹園のブドウやモモの樹たちも、生徒の皆さんが作業に来てくれる日を楽しみに、元気に育っていますよ!