ブドウの観察日記(5月12日)

【校長室便りR2-07】 一週間が経って、温室の「アレキ」の新梢もずいぶんと長く伸びていました。今は、大切な「新梢の管理の第一段階」です!

代表的な栽培方法では、アレキの新梢は房先(房が着いている節から先方向に数えて)5~7枚の葉を残して「摘心(てきしん:枝先を摘んで止めること)」します。

また、新梢は「捻枝(ねんし:節と節を持って梢をねじることで成長を抑制すること)」して、棚に「誘引(ゆういん:棚線にテープナー等で結びつけること)」していきます。こうすることで、新梢の生育(「栄養成長(えいようせいちょう)」)を抑制して、その分だけ房の生育(「生殖成長(せいしょくせいちょう)」)を促進させるのが目的です。

一方、「房の管理の第一段階」としては、まず「摘穂(てきすい)」。基本的には1本の新梢につき1房に、さらには1㎡当たり4~5房程度に間引いていきます。

次に「整房(花穂の切り込み)」。今は、岐肩と主穂の大きな肩の部分を除去する程度にしていますが、最終的には主穂の中程の小花穂12~14車を残して先端を切り込んでいきます。

「アレキ」の「整房(花穂の切り込み)」のやり方はいろいろな手法があり、上に記したのは一般的な方法の一つです。しかし、注意が必要なのは、ブドウの「整房」は品種が異なると、全くやり方が異なるということです。

ちなみに、下の写真は本校の「高妻」の「整房」の様子です。

「アレキ」の場合と違って、主穂の先から4cm程を残して上部を切り込んでいます。何だかもったいないような気もしますね。でも、これが品種の特性に応じた「房作り」であり、後々に一粒一粒を大きくするために必要な作業なんです。

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